最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1218 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人塩尻太九郎の上告趣意一点について。
憲法三七条一項にいわゆる公平な裁判所とはその組織、構成等の公平な裁判所を
意味しまた、同条二項は、裁判所の証人の採否を決する裁量を妨げる規定でないこ
とは当裁判所の判例とするとこころである。されば、所論は、右憲法違反とはいつ
ているがその実結局原審の裁量に属する証拠調の範囲、限度を非難し惹いて事実の
誤認を主張するに過ぎないものである。それ故当法律審に対する適法な上訴理由で
はない。
同二点について。
しかし、原判決挙示のA、B及び被告人の各供述記載によれば原判示の事実認定
を肯認することができる。されば所論は原判示が適法になした事実の認定又は原審
の裁量に属する審理の範囲、限度を非難するに帰するから、適法な上告理由ではな
い。
よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。
この判決は裁判官全員の一致した意見である。
検察官竹原精太郎関与
昭和二五年一一月九日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔
裁判官 澤 田 竹 治 郎
裁判官 岩 松 三 郎
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